研究紹介:水制動システムに関する共同研究
東京大学 渡邊・姫野研究室との共同研究)

 
   室蘭工業大学白老実験場に敷設されている高速走行軌道実験装置では、台車(スレッド)の減速に水制動(Water Braking)と呼ばれるシステムを用いています。許容される減G(3-5G程度)の範疇で効率よくブレーキをかけるためには、制動板(バケット)の抵抗係数を的確に把握する必要があります。これまで様々な形状のバケットを試しておりますが、単純平板の場合においても、水路に対する閉塞率や、水位の変化によって受ける力の変化などが影響することが経験的にわかっており、これらの影響を的確に予測することは非常に難しいテーマとなっています。
 このたび、気液界面を含む流体の挙動に関する数値シミュレーションで実績のある東京大学姫野研究室のご支援を得て、数値計算と実験双方の観点からパラメタを合わせた共同研究を行なう運びとなりました。
 2011年9月2~8日の間、東京大学様と共に本学白老実験場にて閉塞率や水面上露出面積の異なる5種類のバケットの制動力を得る実験を行ない、数値シミュレーションの結果と比較・検討を行いました。制動力はバケット直付けのロードセルで取得し、速度は2種類のデバイスで測定・検証しています(加速度センサの積分値とスピードガン)。その他、通常時よりも多くのアングルから画像・映像の取得を行い、数値計算で得られる可視化画像との定性的な比較を行ないました。
 本格的なフルサイズ実験装置でパラメトリックな実験を行なうにはコストがかかりますので、このような実験には繰り返し、低コストでの試行が可能なサブスケール装置が適しています。
 本研究の成果は今後、フルサイズ/フルスケール高速走行軌道実験設備での最適な水制動システム確立のために活用され、限られた路線長で加速区間を出来るだけ長く設定することが可能となります。これはスレッドの最高速度の向上につながります。
 
 

ハイスピードカメラの映像 (RUN016 S5バケット)


機上搭載カメラからの映像 (RUN035 S1バケット)


CFDによる流体計算の例(東京大学 渡邊・姫野研究室)

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