小型超音速機プロトタイプ第1回飛行試験

室蘭工業大学・航空宇宙機システム研究センターは、小型超音速飛行実験機のプロトタイプ機体(1号機)を用いて、白老滑空場にて飛行試験を実施しました。
室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センターでは、大気中を高速度で飛行するための革新的な基盤技術を創出する研究開発を推進しています。この研究開発の一環として小規模でも実際の飛行環境で飛行実証するための実験機(フライング・テストベッドFTB)の研究開発を進めてきました。この実験機は離陸からマッハ2(音速の2倍の速度)程度の超音速飛行を経て着陸するまでの一連の飛行ができるように設計されています。超音速飛行を目指すため、翼は大きく後退した空気抵抗の少ない形状になっていますので、離着陸を含む低速飛行が比較的難しくなっています。
そこで、飛行試験によってその低速飛行特性を検証することを主たる目的として、小型超音速飛行実験機と同等形状のプロトタイプ機体(1号機)を設計・製作しました。この度、その飛行試験を白老滑空場で実施した次第です。試験概要は以下の通りです。

   目的
   ・ 滑走・離陸から低速で旋回して着陸するまでの飛行特性の検証
   ・ 周囲の空気流から機体に作用する力の計測
   ・ 機体の運動特性の計測
   [搭載計測機器:GPS、加速度センサー、ジャイロ、5孔ピトー管、データーロガー]



諸元
全長 3.1 m
翼幅 1.6 m
乾燥重量 22.2 kg
離陸重量 26.8 kg
エンジン ターボジェットエンジン×2
最大推力 33 kgf (エンジン2基で)
推重比 1.2
最大飛行速度 約 370 km/h
 
 
離陸の瞬間
 
着陸態勢に入るオオワシ
 
 
オオワシ飛行の様子(動画) 
動画サイズが大きいため,初めのほうではスムーズに再生されないことがあります.
一旦最後まで読み込んで,再び初めからplayすると快適に視聴できます.
  
本試験では室蘭工業大学製作の5孔ピトー管ADS(エアデータセンシング)システム,及び東京大学製作のGPS-INS統合測位システムを搭載し,飛行時の運動特性(位置,速度,加速度,姿勢角等)を詳細にモニタしました.得られたデータを元に機体の低速での飛行特性を改善した後、高速度の飛行試験を行う計画です。
構造強度を高めた機体に,目下開発を進めている大推力の小型ジェットエンジンを搭載することによって、小型超音速飛行実験機(FTB)の実現を目指します。
 
 2010年5月の機体公開時の様子はこちら
 
  これまでの基礎研究(風洞試験)についてはこちら

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