機器分析センターに導入された最新の機器類

機器分析センター 沖野典夫

 

 現在、機器分析センターで管理している主な機器・装置は、25機種程度ですが、最近導入された三種類の最先端の装置、「MALDI-TOF-MS/MS装置」、「FT-NMR装置」、「X線回折装置」について紹介します。

 

 「MALDI*-TOF-MS/MS装置」:タンパク質、ペプチド、多糖などの生体分子をイオン化し、これをTOF(Time Of Flight:飛行時間)質量分析計といわれる装置に導き、生体分子の質量を高精度で分析することで、生体分子の詳細な構造解析やタンパク質の配列解析などができる最新の装置です。この装置の導入により、生物、生化学分野はもちろんのこと、他の様々な分野での利用が期待されています。(* MALDIの開発、実用化はノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんの研究成果によるところが大きいといわれています)

 

MALDI-TOF-MS/MS装置

 

 「FT-NMR装置」:物質を磁石の中に置くと、物質を構成している原子核がその種類によってある特定の周波数の電磁波を吸収します。この現象のことを核磁気共鳴(NMR;Nuclear Magnetic Resonance)と言います。これを利用したNMR装置は、有機化合物や高分子材料などの分子構造の解析に威力を発揮します。特に、分子の平面構造や立体的構造まで知ることができるため、有機化合物の分析では中心的な位置を占めています。また、FT法によって短時間に多核種のスペクトルを得ることができるため、この装置は様々な分野での利用が期待されています。

 

FT-NMR装置

 

 「X線回折装置」:規則的に並んだ原子構造をもつ結晶にX線が入射すると、特定の方向に回折したX線が観察されます。物質はそれぞれに特有な規則性を持つ結晶をつくることから、X線回折で化合物の種類を調べることができます。また、結晶の大きさ、材料中に存在する結晶の方位の分布状態の評価を行うこともできます。この装置にはガイダンス機能が備わっており、装置に不慣れな測定者でもガイドにしたがって分析することにより、有用な測定結果を容易に得ることができます。また、上記の一般的なX線回折測定の他、試料温度の制御も可能であり、様々な分野の教職員、学生が利用しています。

 

 

X線回折装置

 

 

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更新年月日:2012年8月24日
作成担当部局:総務グループ総務ユニット

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