東京都市大学との戦略的大学連携支援事業

もの創造系領域 相津 佳永

事業の概要

 本学では、東京都市大学(旧武蔵工業大学)との戦略的大学連携支援事業を、平成20年度から10年間の計画でスタートしました。水素エネルギー研究協力を契機に、教育、研究、教職員・学生活動、地域貢献など多岐に渡る連携を総合的に実践し、両大学の発展を目指すことを目的として、室蘭市も含めた3組織で連携を進めています。

 この事業は、東京と北海道、都会と地方、私立と国立という従来の考えになかった新しい連携を試みている点で、全国的にも話題となっています。

 

事業の内容

 本事業は、下記3つの部会によって主な活動が進められています。

 

1.教育研究部会:研究、教育、学生交流、教員交流など

 両大学の教員が互いに相手先の大学を訪問し合い、交換講義を実施したり、教育方法に関する研究会、「科学体験教室」や「サイエンススクール」などの地域向けイベントに参加しています。数学の基本公式や英文ことわざを記載したクリアファイルなどの教材開発も行っています。また、学生・大学院生による合同研究発表会、海外語学研修・農業体験実習の合同参加も行っています。

 共同研究では、(1)水素バス・水素ハイブリッドエンジン搭載トラックによる室蘭地区での実証走行実験を含めた各種水素エネルギー・燃料電池関連、(2)航空宇宙工学関連、(3)高温超伝導関連、(4)原子力工学関連、(5)医療工学関連の5分野のプロジェクトを推進しており、各種学会学術講演会や国際会議での発表、論文発行、展示会出展などの成果を上げています。

 

2.大学運営部会:大学の運営、施設活用、組織・人事交流、入試改革など

本事業のホームページ(http://www.tmrenkei.jp/)を開設し、逐次ニュースを公開しています。また、両大学間で大学院の特別推薦入試を制度化し、相互に進学を勧めています。両大学が事務職員を相互派遣し、相手先大学での通常業務や教育・学生関係諸行事を体験する交流を行っています。

 

3.地域連携部会:自治体、地元企業への教育貢献、技術普及、水素モデルタウンなど

 これまでに水素普及啓発事業として、水素バスでは、室蘭市および西胆振各市町における小中学校・専門学校の訪問と展示試乗会、市民・企業向け展示試乗会、スクール児童館・児童クラブでの体験試乗を行いました。水素トラックは、生活協同組合の宅配事業に活用し、208件の宅配を実施しました。これらは、市民への低炭素エネルギー技術の普及・啓発活動として大いに貢献できたと思います。

 

共同研究

 最後に共同研究の一例として、レーザー血流計の開発を簡単に紹介します。人体の皮膚組織に安全な光量のレーザー光を照射し、その様子を高感度CCD/CMOS型カメラで撮影後、独自開発した解析法により生体の血流状態や血液濃度変化の様子をカラー画像で示すことができます。適宜、実験装置を東京都市大学に持ち込み、学生と教員が出張して、両大学の合同チームで実験を行っています。基本原理の検証やラットによる動物実験を行い、東京での展示会出展やアメリカでの国際会議発表を行っています。将来的には、在宅用小型機器を開発し、地域での健康管理に活用する展開を構想しています。

 

東京都市大学における共同実験

 

動物実験のための測定装置

 

ラットの耳部における測定の様子

 

麻酔を施したラット耳部の血流分布の結果

 

呼吸停止12分後の血流が途絶えた同部位の結果

 

将来的な在宅健康管理ネットワークの構想

 

教育・研究の最前線 過去の記事

2012.06.07国際交流センターの活動

2012.05.23バーチャルリアリティソフトウェア開発環境「仮想現実工房」を利用した実践的演習の取り組み

2012.05.10応用理化学系学科 応用物理コースの教育・研究最前線―新奇誘電体材料の開発と物性評価―

2012.03.16ロボットアリーナ := 「ロボットの今と未来がみえてくる。」

2012.03.02ものづくり基盤センターの活動

2012.02.15航空宇宙機システム研究センターの教育・研究最前線

2012.02.02災害時に有効な支援体制を目指して

2012.01.26短時間でインフルエンザウイルスのサブタイプを判定する光センサーの実現に向けて

2011.12.13環境・エネルギーシステム材料研究機構の研究紹介

2011.11.16難分解性汚染物質の原位置浄化を目指した処理システムの実用化開発 ー新環境型汚染修復システムの構築に向けてー

2011.10.25大学の研究と発明・特許 -室蘭工業大学 知的財産本部の役割-

2011.10.07高機能炭素ナノ材料の創製と電気化学エネルギー変換デバイスへの応用 ー持続可能な社会の構築に向けてー

2011.09.09バイオガスの放電プラズマ改質による水素生成技術開発 ー低炭素社会の実現に向けてー

2011.06.21FDワーキンググループの活動

 

更新年月日:2012年6月22日
作成担当部局:総務グループ総務ユニット

 

 













 

 

 

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