国立大学法人 室蘭工業大学
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学長の就任挨拶

   平成21年4月3日

   

 本年4月1日より,室蘭工業大学における13人目の学長を務めさせていただくことになりました。任期6年の長きにわたりますが,どうぞよろしくお願いいたします。

 今年は本学が新制大学の一員として発足してから60年目にあたります。そのときは学部4学科のみの構成で,入学定員も135名と慎ましい規模の大学としての出発でした。その後60年を経て,学部は奇しくも再び4つの系学科に再編されましたが,入学定員は4倍以上に膨らみ,さらに大学院の博士前期・後期課程や各種センターを擁するなど,量質ともに充実した工学系単科大学としての成長を遂げました。私は学長就任にあたり,なによりも先ず,歴代の学長はじめ,在籍された教職員のみなさまが本学の発展のために尽くされたご努力に対し心から感謝申し上げます。また国内外の各界で活躍されている本学同窓生のみなさまに対しましても,この場をお借りして,これまでお寄せいただいているご支援やご協力に改めて感謝申し上げます。

 さて世界もわが国も1年前には予想もされなかったような深くそして困難な経済状況に遭遇しております。打開の方向として財政出動を伴う産業支援・雇用対策・内需刺激策などが取り組まれております。しかし,中長期的には持続可能な経済社会の実現を目標にした経済・産業・教育・科学技術など,整合性のとれた政策の展開が待ち望まれます。これを私たち大学に引き寄せて考えますと,教育基本法の原点に立ち返って,大学に課せられた3つの社会的使命をそれぞれの大学の理念と目標に沿って自主的・自律的に果たしていくことが求められていると思います。 本年度は法人化に移行して第1期目の最終年度に当たり,同時に第2期中期目標・中期計画を策定する年度に当たります。したがいまして,本年度は第1期目の目標に照らして最終年度に残された課題を着実に仕上げることが私の大切な務めであると考えております。また第2期の目標・計画につきましても,昨年度,策定準備室でまとめた第1次案を近く学内にお示しし,審議・検討をいただくこととしております。本日は第1期の5年間の成果を継承し,第2期につなぐ本学の基本的な課題について,私の考えを手短に述べさせていただきます。

 まず教育に関しては,昨年度までに6学科8コースのすべての学士課程プログラムが,審査中のもの含めて,JABEEの認証を得ることができました。みなさんが払われた並々ならぬ努力の結晶として,賞賛に価すると思います。学位を授与できるのは学術の中心と位置付けられた大学固有の権限ですが,最近では国際的な同等性の観点からその質が問われるような状況となっておりました。本学は工学分野の学士課程に問われている質保証の問題で,これをクリアーする最前列に立つことができたと言えるかと思います。また平成20年度の学部卒業者のうち,大学院への進学者は45%に達しました。これも新入生に対する導入教育から卒業研究までの学士課程教育が,年々充実してきたことの反映と受け止めております。第2期では本学を工学系の中核的人材を育成する機関として位置づけ,大学院博士前期課程の充実,修士学位の質保証に力を注ぐ考えです。もちろん学士課程におけるJABEE基準の教育をさらに充実させることが前提です。そのうえで,学士課程卒業者と格段に異なる力量をもったことを学生自身も社会も実感できる科学技術者の育成を目標にしたいと思います。

 つぎに研究に関しては恒常的な基盤研究とプロジェクト研究のほかに,本学の特色となるいくつかの分野を重点領域に定め,それぞれ目標を明確にして進めていくことを想定しております。新しくできた研究領域において,研究に関する目標の設定と評価方法の議論をいただき,全学的に集約することをみなさんとともに進めていきたいと思います。とくに重点領域については,本学が国立大学の一員であることに鑑み,目標期間中に社会を先導する水準の研究の成果をめざしたいと思います。すでに本年度も6月下旬には感性工学に関する国際会議がポーランドで開催され,本学の長島知正教授が議長を務めることになっていると伺っております。

 社会貢献は地域連携を通じて本学が第1期で目覚しい成果を挙げました。つい最近も北海道新聞が取り上げましたように,多様な機関との連携協定が23を数え,また受託研究,共同研究も件数・研究費とも年々着実に増加しております。第2期ではこれを継承し,CRDセンターと知的財産本部が緊密に協力して,知的財産の形成と社会への還元がさらに進むことを期待したいと思います。

 このほかに第1期で特筆されるのは,昨年度2つの戦略的大学連携支援事業が採択され,3ヵ年の事業が動き始めたことです。これらは第2期にも及ぶ事業ですので,成果を実らせ,さらに息の長い連携事業に発展させていきたいと考えております。第2期ではこれら2つの協力プログラムのほかに,大学間の連携事業の新しい可能性を探りたいと思います。各大学が持てる力を発揮して個性を競うことは高等教育全体の活力の源ですが,各大学が持てる資源には自ずと限りがありますので,連携・協力も必要です。異なる分野に特化した大学が連携して新分野を切り開く,あるいは類似した性格の大学が協力することによって,さらに特定分野の高度化を図るなど,第2期ではいくつか的を絞って大学間の連携を国内・国際双方で進めていきたいと思います。

 これらの活動の源泉は教職員の自由な発想と自発的な意思形成に求められます。組織運営は業務の効率性の前に,教職員の発想や創意を組織化し実行可能な計画に集約するシステムの構築が不可欠です。本年度から始まる教員組織と教育組織を分離した組織運営は本学としては初めての形態です。これまでの学科を基礎にした運営は60年来の実績があり,それに比べて新しい組織体制は未経験の不安があります。しかし本年度1年をかけて運営の経験を積み,本学の使命,目標と計画が着実に実現に向かうよう,私とともに組織運営においても創造性を発揮されるよう望みます。

 私は昨年3月に定年退職いたしました。その私が伝統ある本学において再び教職員のみなさまとともに業務に携わることができますことは,身に余る光栄であり,喜びです。自然環境に恵まれたこの地において,教員一人ひとりが高い志をもって教育研究に専心できるよう,そして職員の一人ひとりが大学運営に専門的能力を発揮できるよう諸条件を整えること,それが私の責務です。 私自身もみなさまの同僚として,また国立大学協会の会員として,本学の現在と将来を日本の高等教育の未来に結びつけ,本学がその有望な一員となるよう,職務を果たしたいと思います。みなさまのご協力を心からお願い申し上げ,学長就任のごあいさつとさせていただきます。


    
更新年月日:2009年4月8日 作成担当部局:企画・評価室 問合せ先:koho@mmm.muroran-it.ac.jp

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