Q&A 論文等の発表と特許出願の関係

<論文等の発表と特許出願の関係>

 学会、論文発表と特許出願の関係は?

 特許出願は、その発明の内容が公知となる前にしなくては登録を受けることが出来ません。ここで「公知となる時」とは、学会での発表日(又は予稿集の発行日)、論文集の発行日、Webでの公開日等となります。これらの日を、学会に問い合わせるなどしてご確認願います。

一方、論文の投稿日、受理日、印刷日は「公知となる時」ではありません。よって、既に論文を投稿した場合であっても、査読には時間がかかりますので(通常2ヶ月程度)、公開されるまでに特許出願をすることが可能な場合が多くあります。知的財産部門にご相談ください。

 特許出願した後は、自由に論文を発表して良いでしょうか?

 特許出願後に論文発表をした場合は、その出願がその論文によって拒絶されることはありません。ただし、当該出願を基礎として、優先権主張を伴う新たな出願をする可能性がある場合は、注意が必要です。  

優先権制度とは、先の出願から1年以内であれば、これに改良発明や実施例を追加した、新たな出願をすることができる制度です。

優先権主張をする予定がある場合であっても、必ずしも論文発表が制限されるとは限りません。具体的な事例によりますので、知的財産部門にご相談ください。

 卒論発表会などで研究成果の発表を行う場合、何か注意することはありますか?

 発表内容に特許出願する可能性のある研究成果が含まれている場合は、注意が必要です。出願前に発表をしてしまうと、特許を受けることができなくなるためです。

発表前に出願することができない場合は、卒論発表会において参加者に守秘義務を課すことで、公知となることを防ぐことができます。手順は、以下の通りです。

(1)発表会が非公開であり、参加者に守秘義務が課される旨の秘密保持誓約書を作成する。

(2)発表会参加者に対し、事前に?の秘密保持誓約書の内容確認と署名をお願いする。

(3)発表資料、配布資料には、秘密であることを明記する。

(4)配布資料を回収し、内容が公開されないように保管又は破棄する。

(5)秘密保持誓約書を保管する。

 出願前に発表してしまった場合は?

 原則として特許出願をすることはできません。ただし、日本国への出願は、発表から1年以内であれば「新規性喪失の例外(特30条)」の適用を受けることが出来ます。外国では、米国のみに出願可能と考えて下さい。

このように、ヨーロッパ、中国、韓国等への特許出願が大幅に制限されることとなりますので、早い段階での発明等届出書の提出をお願いします。

 発明は教員が行いましたが、実験は学生が行い卒業論文も学生名で発表しました。これを指導教員のみの発明として出願することはできますか?

 真の発明者であるか否かは、これを誰の名前で発表したかとは関係ありませんので、可能です。ただし、発明者の権利に関して学生との間でトラブルが発生する可能性がありますので、このような場合はできるだけ、論文の著者に教員の名前も入れていただきたいと考えます。また、必要に応じて、真の発明者は学生ではなく教員である旨の宣誓書を提出していただく場合も考えられます。

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