情報・感性

Information/Sensibility

Seeds
キーワード:音声情報処理、聴覚情報処理、音声了解度、音環境評価
音声品質の統計モデリング
しくみ解明系領域
知能情報学ユニット
こばやし ようすけ

小林 洋介助教

音声の聴こえやすさの計測と制御

研究の目的

音声を扱う装置は、身近なところに多数設置されているが、そのすべてが聴こえやすくはない。特に固定されたアナウンス用の拡声装置は、生の音声よりも聴こえにくく感じる代表例といえる。本研究は、拡声装置が放送音声の「聴こえやすさ」を自動で最適制御する技術の確立を目的とする。

研究の概要

聴き取りやすさの計測

本研究は音声の伝達の物理的特性だけではなく、言語情報までを考慮した了解度
(聴き取り易さの指標)を計測する装置の開発を目指す。特に自動音声認識を応用した言語情報を扱う点で他の方式と異なる。また、機械学習による予測モデルとすることで、定式化しにくい複雑な現象をモデル化している。

研究(開発)のアピールポイント

研究の新規性、独自性

計測器開発に必要な了解度の聴取実験法について、最適な実験計画を立てる方式を提案。今後は実音源と聴取実験の結果を分析し、計測器に組み込む予定。

研究に関連した特許の出願、登録状況

なし

従来研究(技術)と比べての優位性

拡声システムの品質の心理実験法について、これまでの10%程度の評価単語数からでも、高精度な推定了解度を求める主観評価と統計モデリングの方式を実現。

研究(開発)のビジョン・ステージ

適応分野

聴き取りやすくなると製品価値の上がる機器(拡声器、音声アプリ、電話、補聴器など)

研究のステージ

基礎研究応用段階

製品化、事業化のイメージ

アプリケーション、Public Addressシステム、補聴器適合など「音声」の聴き取りが関係するもの全般

企業等へのご提案・メッセージ

研究(開発)に関連して、あるいはそれ以外に関われる業務

主な研究は音声品質ですが、可聴音が出るものであれば、何らかの評価ができると考えています。さらに分析に用いている統計モデリングの手法を利用した各種データ分析に関しても情報提供が可能です。

利用可能な設備、装置など

簡易防音ブース、計算用ワークステーション、騒音計

教員からのメッセージ

聴覚は加齢とともに程度の差はあっても必ず衰えます。多数の被験者実験による統計解析は、開発者が聴き落としてしまう「ささいな音」に気づくことができる手法と考えています。お気軽にご相談ください。
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